レンタルオフィスをセキュリティ重視で選ぶには?オフィス選定時にチェックしたいポイントや、自分でできる安全対策を紹介
公開日 2022.03.11 更新日 2026.03.11
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- レンタルオフィスをセキュリティ重視で選ぶには?オフィス選定時にチェックしたいポイントや、自分でできる安全対策を紹介
レンタルオフィスの利用検討の際、利便性とともに重要視したいのが「セキュリティ」です。多くの企業と同居する環境だからこそ、情報漏洩や物理的な安全性をどう確保するかは、物件選びの重要な条件となります。
本記事では、レンタルオフィスの安全性に関する基礎知識から、契約前に必ず確認したい「セキュリティ対策のチェックポイント」、さらに入居後に利用者側で実践できるセキュリティ対策まで、網羅的に解説します。あわせて、セキュリティ対策以外の快適な執務環境に欠かせない設備についてもご紹介します。
<この記事で分かること>
● レンタルオフィスの安全性は?
○ 一般的なオフィスと比べて懸念事項はある
○ 安全性を確保できるレンタルオフィスも増えている
● 契約前にチェックしたいセキュリティ対策
○ 不審者の侵入対策 :生体認証・多段階ロック・有人受付・センサー警備の有無
○ 情報漏洩・プライバシー対策:個室の壁が天井まであるか・個別空調か・荷物の受取り代行
○ ネットワーク対策:専用SSIDや暗号化キーの有無
<目次>
■レンタルオフィスのセキュリティは安全?
近年のハイグレードなレンタルオフィスでは、最新のテクノロジーや厳格な運用ルールにより、一般的な賃貸オフィスと同等、あるいはそれ以上の安全性を確保しているケースも増えています。そのため、不特定多数の出入りによる「物理的リスク」、音漏れや視線による「情報漏洩リスク、共有インフラによる「ネットワークにおけるリスク」などの構造上の懸念点はたしかに存在するものの、これらは適切なオフィスを選ぶことで解消が可能です。
不特定多数の出入りによる「物理的リスク」
レンタルオフィスは、契約者だけでなくその来客や配送業者など、多くの人が出入りします。有人受付や厳重な入館システムがない場合、部外者が執務エリア付近まで立ち入ってしまう可能性があり、盗難や不審者の侵入リスクが懸念されます。
音漏れや視線による「情報漏洩リスク」
壁が天井まで届いていないタイプの個室や、遮音性が低いパーティションで区切られただけの空間では、会議中の会話が隣室に筒抜けになる恐れがあります。また、通路からPC画面や書類が見えてしまうことも、情報管理上の課題となり得ます。
共有インフラによる「ネットワークリスク」
施設全体で一つのWi-Fiを共有している場合、適切なセキュリティ対策が施されていないと、通信内容の傍受や不正アクセスの標的になるリスクがあります。
■契約前にチェックしたい|レンタルオフィスのセキュリティ対策

不審者・部外者の侵入を防ぐ
●生体認証が導入されているか
カードキーや暗証番号は、紛失・盗難・貸し借りのリスクがあります。顔認識や指紋によってロックを解除する生体認証ならそのリスクもなく、その場にいる本人しか入れないため、なりすましの防止も可能です。
●エントランスから専有部まで多段階のロックがあるか
部外者が共用部まで入ってこないよう、ビルの入口だけでなくエレベーターホールや各部屋の扉でも認証があることで、確実に部外者をシャットアウトできます。よりセキュリティを高めたい場合は、ビル入り口から3段階以上のロックが理想です。
●有人受付スタッフが常駐しているか
機械だけでなく「人の目」があることで、不審者への抑止力が働きます。また、来訪者の記録や取次も人の目を通して行うことで、より細やかな気配りが可能です。
●入退室ログが記録・管理できるか
誰が・いつ部屋に出入りしたかを記録することで、内部不正の抑止や、有事の際の原因特定が可能になります。
●人感センサー(機械警備)があるか
万が一、自社の情報を保管している個室内に侵入された際、不在時でも警備会社に通報される仕組みがあると安心です。
プライバシー侵害・情報漏洩を防ぐ
●天井まで壁がある「完全個室」か
壁の上部が開いている(欄間オープン)タイプは、会話が筒抜けになり機密情報が守れないことがあります。とくに秘匿性・気密性の高い情報を口頭で会話する事業の場合は、天井まで塞がれていることが必須といえます。
●個別空調が完備されているか
全体空調の場合、構造上天井がつながっていることが多く、こちらも会話の内容が漏れてしまう可能性があります。一方、個別空調であれば部屋の密閉性が高く、より高い防音性が保証されます。
●不在時の荷物受け取り代行があるか
より秘匿性・気密性の高い情報を扱う事業では、宅配業者などが直接執務エリアまで入ってくることがセキュリティリスクになる場合があります。受付で代理受取することができるレンタルオフィスであれば、確実に部外者の立ち入りを制限できます。
●個室の壁がガラスなどで透けて見えないか
レンタルオフィスでは、開放感を出すために通路側が全面ガラス張りになっている個室がよくあります。しかし、パソコンの画面やホワイトボードの書き込み、機密書類などが外から丸見えになってしまうため、情報漏洩やプライバシー侵害のリスクが高まります。すりガラス加工やブラインドの有無、仕切りの設置など、視覚的なセキュリティが保てる構造かを事前に確認することが重要です。
サイバーリスクを防ぐ(共用Wi-Fiのリスクを避ける)
●個別回線がひけるか
施設が提供する共用のインターネット回線を利用する場合、同じネットワークに接続している他社から不正アクセスを受けたり、マルウェア感染の被害が及んだりするリスクもゼロではありません。そのため、機密情報を扱う企業にとっては、自社専用の個別回線を引き込めるかどうかが非常に重要な確認ポイントです。
●専用のSSID・暗号化キーが利用できるか
もし、個別回線が引けない場合や、企業ごとに専用のSSIDとパスワード暗号化キーが割り当てられているかを確認しましょう。全入居者が同じパスワードを使い回す環境は、盗聴リスクが非常に高まります。さらに、SSIDが分かれているだけでなく、VLAN(仮想LAN)が導入されている施設であれば、共用回線でも不正アクセスや情報漏洩のリスクをより低減することができます。
■契約後も気をつけたい|自分でできるセキュリティ対策

執務エリアでの対策
●離席時のデバイスロック
トイレやコピーなどで少しでも席を立つ際は、必ずPC画面をロックする習慣を徹底しましょう。電源OFFやスリープモードは避けたい場合でも、例えばWindowsの場合は「Windows + L」、Mac「Ctrl + Cmd + Q」でロックが可能です。
●クリアデスクポリシーの徹底
クリアデスクポリシーとは、「机の上に書類を出しっぱなしで帰らない」ルールのことです。清掃員や他の利用者による意図しないのぞき見や、万が一の侵入者に対し、情報を物理的に隠すことができます。可能な限り、鍵付きキャビネット等への収納を義務付けましょう。
●ホワイトボードの消去確認
会議後のホワイトボードには、戦略や売上などの機密情報が残りがちです。写真に撮って保存し、物理的には必ず消してから退室するよう徹底しましょう。
共有スペースでの対策
●「共連れ(テールゲート)」の禁止
エントランスや執務室に入る際、親切心であっても後ろから来た見知らぬ人にドアを開けてあげるのはNGです。その人が権限のない部外者である可能性があります。「お先にどうぞ」ではなく、一人ひとりが自分の鍵や生体認証で開ける意識を持ちましょう。
●共有Wi-Fi利用時のVPN接続
オフィスのWi-Fiが暗号化されていても、より秘匿性・気密性の高い情報をオンラインで扱う場合は、念のためVPN(Virtual Private Network)を通して通信しましょう。通信内容の流出リスクをより下げることができます。
●固有名詞を出す際は慎重に
ラウンジやエレベーターホール、喫煙所等での会話は意外と周囲に聞かれています。とくに似たようなエリアの似たようなオフィスに、同業界の関係者がいることも少なくありません。取引先名やプロジェクト情報などは、共有部では伏せるようにしましょう。
そのほかの対策
●機密書類はゴミ箱に捨てない
自室であっても、ゴミ箱に捨てた書類は清掃スタッフが回収する過程で人の目に触れる可能性があります。秘匿性・気密性の高い書類は必ず共有部のシュレッダー等で裁断するか、別途持ち帰って適切な方法で廃棄しましょう。
●プライバシーフィルターの装着
個室であっても急な来客や、外から見えてしまう場合、通路や共有ラウンジで作業することも鑑み、業務用のデバイスには横から画面が見えないようにするフィルターを貼りつけましょう。安価かつ非常に効果的な情報漏洩対策の1つです。
■そのほかレンタルオフィスで重視したい設備
レンタルオフィスを選ぶ際はセキュリティ上の安心はもちろんのこと、日々の執務環境やサポート体制も重要です。
個別空調や有人の来客対応、感染症対策や便利なフリースペースなどは、実際に働く従業員の満足度や取引先からの信頼性を担保し、ビジネスをより円滑に進めることができます。
全室個別空調
レンタルオフィスによっては、フロア全体を一括管理する「セントラル空調」で、部屋ごとの温度調整ができないケースもあります。暑い・寒いといったストレスは個人差が大きく、生産性にも関わるため、自室で自由にコントロールできる個別空調が完備されているオフィスを選ぶようにしましょう。また、感染症対策の観点からも換気性能の高さは重要です。
感染症対策設備
近年は、感染症対策設備も重要です。浮遊する菌やウイルスを不活化させる空気殺菌装置や、ウイルスの分解や除去ができる光触媒体除菌・脱臭デバイスなどがあると安心です。また、感染症対策は空調などの換気設備ともセットになるため、どちらの設備も充実しているオフィスを選ぶのが理想です。
フリースペース
レンタルオフィスでは、共用のラウンジや、リフレッシュスペースなど休憩できる設備があるかどうかも働く人にとっては重要です。入居前にオフィスを見学する場合は、設置されている家具や、無料のドリンクサービスなどがあるかどうかを見て、過ごしやすい空間であるかどうかを確認するようにしましょう。
有人受付による来客対応・ティーサーブ
無人のレンタルオフィスの場合、来客時にエントランスまで自ら出迎えに行く必要があり、業務が中断されます。また、取引先に対する印象でも、「人」による受付の存在は大きいといえます。 丁寧な来客対応や、会議室へのお茶出し(ティーサーブ)などのサポートが受けられる環境であれば、少人数精鋭の企業でも、大企業並みのホスピタリティを取引先に提供できます。
IoT活用による混雑回避・リモート操作
共有スペース(トイレ、ラウンジなど)の混雑状況や、オフィスの環境を可視化できるテクノロジーが導入されているレンタルオフィスもおすすめです。 「トイレに行ったら埋まっていた」「ラウンジが混んでいて座れない」といった小さなストレスの積み重ねを防ぎ、業務効率を大きく向上させます。
また、スマートフォンなどから沿革で空調や照明を操作・確認できるレンタルオフィスもあり、消し忘れ防止や、外部からのオフィス管理が可能です。
災害時の対応能力
地震や停電などの災害時において、オフィスが安全な避難場所となり、かつ事業を継続できるインフラが整っているかを確認しましょう。 特に、新耐震基準を満たしたビルや、非常用電源を備えたオフィスを選ぶことは、企業としての危機管理責任でもあります。
■レンタルオフィスのセキュリティに関するよくある質問
レンタルオフィスのセキュリティ対策ってどんなものがある?
主に「物理的な侵入防止」「プライバシーの保護」「ネットワークの安全確保」の3つの観点で対策が行われています。近年のハイグレードなレンタルオフィスでは、以下をはじめとした対策を講じることでセキュリティを担保しています。
・多段階の入退室管理(生体認証など): 鍵の紛失やなりすましを防ぐため、顔認証などの生体認証を用いたキーレスシステムが導入されています。エントランス、エレベーターホール、個室と3段階以上のセキュリティラインを設けることで、部外者の侵入を防ぎます。
・有人受付と機械警備の併用:日中は受付スタッフによる来訪者の目視確認や記録を行い、夜間や不在時は人感センサーなどの機械警備で作動することで、24時間体制の監視を行います。
・完全個室による情報漏洩対策:天井まで壁で仕切られた完全個室により、会話の音漏れや覗き見を防ぎます。
セキュリティ面での、レンタルオフィスとコワーキングスペース・シェアオフィスとの違いは?
最大の違いは「占有スペースの密閉性」と「入館者の制限範囲」にあります。
コワーキングスペースやシェアオフィスは、オープンスペースでの作業が中心となるため、背後からの「覗き見」や、電話・会話内容の「盗み聞き」といったリスクが構造上避けられません。また、ドロップイン(一時利用)などで、より不特定多数の人が出入りしやすい傾向にあります。
一方、セキュリティを重視したレンタルオフィスでは完全個室が用意され、パーテーションではなく壁と扉で区切ることで物理的に遮断されているところもあります。また、入館権限も厳格化され、契約者以外は執務エリアに入れないようゾーニングされています。ほかにも、共有Wi-Fiであっても個室ごとに専用のID(SSID)が付与されているなど、ネットワーク環境においてもセキュリティが考えられているケースが多いといえます。
■まとめ
レンタルオフィスは、生体認証や完全個室、人感センサーといったセキュリティ対策が十分に施されているオフィスを選ぶことで、一般的な賃貸オフィスと同等、あるいはそれ以上の安全性を確保することができます。また、個別空調や有人受付など、従業員がストレスなく働ける設備が整っているかも、企業の成長を左右する大きな要素です。検討の際は設備全体を網羅的に確認しましょう。
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(画像= zephyr_p / stock.adobe.com)
作成:野村不動産株式会社
