レンタルオフィスとはビジネスに必要なインターネット回線などの環境が整っている貸事務所のことです。レンタルオフィスを借りようと検討している企業の方やフリーランスの方も多いでしょう。

レンタルオフィスを選ぶ際に迷うのが「広さ」です。オフィスの広さは労働生産性にも影響すると考えられているため、広さはオフィス選びの大切な基準の一つです。

本記事では働く人の人数規模別にレンタルオフィスに必要な面積の目安をご紹介します。失敗しないレンタルオフィスの選び方も解説しますので、レンタルオフィスを検討している方は参考にしてください。


<目次>

■【人数別】オフィスの1人当たりに必要な面積

レンタルオフィスにはさまざまな広さの物件があり、1人で利用可能なものもあれば、複数名での利用が可能なレンタルオフィスもあります。広さを選ぶ際の基準となるのが、オフィスで一緒に働く人数です。

原則としてオフィスの必要面積は、1人当たり面積から算出します。「1人当たり面積×人数」を目安としてみましょう。

なお、労働安全衛生法に基づいて定められている事務所衛生基準規則によると、1人当たり面積として「労働者1人当たり10立法メートル以上」を適切な環境基準としています。(※)

10立法メートルを標準的なオフィスの天井の高さを2.5メートルとすると、床面積は4平米です。したがって、おおよその目安として「4平米×人数」で必要な面積は求められます。

しかし、近年はテレワークやサテライトオフィスの活用などで、1人当たりに必要とされる面積が縮小する傾向があります。柱が少なく、レイアウト効率のよいビルが増えていることも、1人当たり面積が狭くても快適に働けるようになっている理由でしょう。

また、業務内容によってオフィスの使い方も異なります。営業など社外ワークが多い場合も基準以下の面積で足りるかもしれません。ここではオフィスワークを中心とするフリーランスや小規模企業の方を対象として、人数別に1人当たりに必要な面積の目安をご紹介します。

※出典:安全衛生情報センター「事務所衛生基準規則第二章・事務室の環境管理(第二条-第十二条)」https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-2/hor1-2-36-2-0.htm(参照2023-01-06)

●1人用

フリーランスで働く個人事業主の方によく利用されているのが、1人用のレンタルオフィスです。1人用のオフィスの広さは業種や業態によりますが、一般的に約3〜6平米が目安とされています。

3平米を畳に当てはめると、江戸間で約1.94畳(京間では約1.64畳)です。京間と江戸間で異なりますが畳1.5〜2枚分と考えればわかりやすいかもしれません。

3平米のスペースにデスクや椅子、収納棚などの設備を配置すると、少し狭く感じる場合もあります。狭く感じるなら4〜5平米のオフィスを借りてスペースに余裕を持たせるといいかもしれません。

機材を必要とする仕事や、荷物が多い場合も約5〜6平米の余裕があるオフィスをレンタルするとよいでしょう。

オフィス家具やプリンターを入れる場合に追加料金が発生する場合もあるため注意して選びましょう。

●2~5人用

2人から5人が働く場合のオフィスは、約6〜15平米の広さが一般的です。

商品在庫を抱えることとなるビジネスや作業が必要なビジネスにも対応可能です。2〜5人程度の少人数で起業するベンチャーやスタートアップ企業にも使いやすい広さと言えるでしょう。一方でキャビネットを多く置く場合については、上記の広さよりも更に余裕を持った広さで探す必要があります。

ベンチャーやスタートアップ企業の場合、ビジネスをこれくらいのスペースからスタートさせて、企業の成長とともに増員しながらより広いスペースに移っていくケースも少なくありません。少人数で起業する際には、まず2〜5人用のオフィスでスタートして広げていくのも選択肢です。

●10人以上用

10人前後で利用するタイプのオフィスの場合、広さは30平米程度が目安です。一人暮らしをする際の賃貸マンションの広さが、都内1K~1LDKであれば約25~35平米なので、イメージがつきやすいでしょう。

20〜30人向けのレンタルオフィスは、約60〜90平米が目安です。公立小中学校の教室の平均面積が約64平米のため、小中学時代の教室をイメージするとわかりやすいかもしれません。これだけ広いと、企業が分室として部署を置くことや、大勢が集まれるサテライトオフィスとして活用するケースもあります。

■人数に合わせてレンタルオフィスを選ぶメリット

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人数に合わせてレンタルオフィスを選べば、次のようなメリットがあります。

●コスト削減
●人数変動に応じて拡大・縮小ができる
●引越しがしやすい

それぞれのメリットを見ていきましょう。

●コスト削減

人数に合わせたレンタルオフィスを利用すると、コスト削減につながりやすくなります。レンタルオフィスは長期賃貸借契約で利用する従来型に比べ、敷金(保証金)や内装工事費などの初期コストがかかりません。

レンタルオフィスにはあらかじめビジネスに必要な設備が整っているため、設備を揃える費用や手間もかからずスムーズな入居が可能です。そのことも初期コストを抑えられる理由です。人数に応じてスペースを選べば、月額利用料に無駄が発生しにくく、ランニングコストも抑えられます。

成長を目指すスタートアップ企業などでは、事業規模の拡大に伴って手軽にオフィスの拡大ができます。レンタルオフィスでは最初から賃料の高いオフィスを契約する必要がないこともコストカットにつながるでしょう。

●人数変動に応じて拡大・縮小ができる

前述したようにレンタルオフィスのスペースは1人用の小規模スペースから、10人以上の大人数で利用できるものまでさまざまです。そのため人数の変動に応じてオフィススペースの拡大・縮小にフレキシブルな対応が可能です。

従来は「1人当たりに必要な面積×人数」で選ぶのが主流でした。しかし、最近はテレワークが増えているため、単に従業員の数ではなく、日常的に出社する人数で広さを選ぶ企業が増えています。実質出社率が変動している現在、手軽に拡大・縮小のできるレンタルオフィスを選ぶのも選択肢の一つです。

●引越しがしやすい

オフィスを移る場合には、移転先の環境整備やデスクや椅子などの什器搬入についても綿密な計画と打ち合わせが必要です。企業の規模によっては大がかりなプロジェクトとなるかもしれません。

その点、レンタルオフィスでは、同じ物件で空室があった際は、フロア内でもオフィスの切り替えが可能です。会社の住所も変更せずに移転できるため、オフィス移転に費やす手間やコストを大幅に省けるでしょう。レンタルオフィスの場合、すぐに仕事に取りかかれる環境が整っているため、移転にかかる時間も省けます。

■失敗しないレンタルオフィスの選び方

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利用人数や事業内容に合わせてレンタルオフィスを選ぶ以外にも、気を付けたいポイントがあります。主なポイントは次の3つです。

●立地と賃料
●個室とシェアスペース
●サービスの質

最後にそれぞれのポイントを紹介します。

●立地と賃料

レンタルオフィスを選ぶ際、最初に決めるとよいのが立地と賃料です。

格式あるオフィス街や人気の高い街は、企業のブランド力や社会的信用力を向上させてくれる効果が期待できます。しかし、一等地にある物件は賃料が高くなりがちです。最寄り駅からの近さも賃料に反映するでしょう。

予算に合った賃料の物件を探すときには、エリアのブランド力を優先するのか、予算を優先するのか、優先順位を決めておきましょう。双方のバランスを考えて自社に適した立地・賃料のレンタルオフィスを選びましょう。

●個室とシェアスペース

レンタルオフィスのスペースは、自社だけで使用する「完全個室の専有スペース」と、他の入居者と共同で使用する「共有スペース(シェアオフィス)」に分けられるのが一般的です。

個室タイプは周囲を気にせずに業務に集中でき、セキュリティにも優れているため、通話やWeb会議も周囲を気にせずに行えます。一方、シェアオフィスタイプは他の入居者とのコミュニケーションが生まれやすいのがメリットです。

それぞれにメリットがあるため、自社の業務に合った対応を選ぶとよいでしょう。

おすすめなのは、個室とシェアスペースの両方が利用できるタイプです。両方が利用できれば、それぞれのメリットを活かせるだけでなく、TPOに合わせて使い分けられます。

●サービスの充実度

レンタルオフィスには入居者だけが受けられるサービスもあります。主なサービスとしては会議室やミーティングルームの提供などが挙げられます。

レンタルオフィスでは第三者とも顔を合わせるため、セキュリティサービスが充実しているオフィスを選ぶことも大切です。

中にはフリードリンクサービスや、簡単なデータ作成や経理事務などの事務代行サービスを提供しているところもあります。毎日使う場所だけにそうしたサービスがどこまで充実しているかも確認しておきましょう。

■まとめ

1人当たりのオフィス面積は、従業員の労働生産性にも大きな影響を与えます。スペースがきちんと確保されていない場合、従業員に対して余分なストレスを与えることにもなりかねません。

そうはいっても必要以上に広いオフィスを用意すれば、その分賃料も高くなってしまいます。本記事を参考に、人数はもちろん業務や従業員数に合った広さのレンタルオフィスを選ぶようにしてください。

レンタルオフィスを探しているなら、野村不動産の小規模企業向けサービスオフィス「H¹O(エイチワンオー)」をご検討ください。H¹Oではそれぞれのニーズに応じて、さまざまな広さの貸室を用意しています。一つの物件にさまざまなタイプの貸室があるため、同じ物件で空室がある際は、移転することなく人数の増減にも対応が可能です。

4名〜6名の貸室(面積約10〜20平米)は、スタートアップを中心とする少人数の企業様に人気。7名〜9名の貸室(面積約20〜30平米)の貸室は、分室などの幅広いニーズに対応できます。もちろん10名以上の貸室(面積約30平米以上)も用意しています。

H¹Oは完全個室とパブリックスペースの双方を活用可能。生体認証システムによるキーレス・カードレス入室を実現するなど、セキュリティ対策も充実しています。レンタルオフィスを選ぶなら、ぜひH¹Oの利用をご検討ください。

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