レンタルオフィスは起業向き?開業準備から登記までの流れも解説
公開日 2023.03.31 更新日 2026.02.04
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近年、初期費用を抑えて起業したい人やスタートアップ企業に人気なのが、レンタルオフィスです。本記事ではレンタルオフィスで起業するメリットや注意点をご紹介します。初期コストを抑えて起業したい人は参考にしてみてください。
<この記事で分かること>
● レンタルオフィスで起業するメリット
○ 設備投資、初期投資の削減
○ 維持管理におけるランニングコストの削減
○ 移転、拡大、縮小等にも柔軟に対応できる
○ 好アクセスかつブランド力のある立地
● レンタルオフィスで起業する際の注意点
○ 通常のオフィスと比べてセキュリティを担保しにくい
○ 内装を自由に選べない
● レンタルオフィスで起業する際の流れ
○ 資金調達 →オフィス探し →内覧、契約 →開業届や設立届の提出
<目次>
■レンタルオフィスとは

レンタルオフィスとは名前の通り、机・椅子・インターネットなどの設備が整った個室やワークスペースを一定期間レンタル利用できるオフィスのことです。従来型の賃貸事務所のように敷金などを必要とせず、数ヵ月からレンタルできるという特徴があります。もちろん数年単位での利用も可能で、フレキシブルな契約ができるため、起業を予定している人やスタートアップ企業にとっては、使い勝手のよいオフィスと言えるでしょう。
また、他の企業と共用スペースが使用できるのは、シェアオフィスやコワーキングオフィスも同じですが、レンタルオフィスではワークスペースとして個室も用意されているケースが一般的です。
入居者が受けられるサービスは、レンタルオフィスによって変わってくるため、起業に際してレンタルオフィスを探す場合、どのようなサービスや特徴があるかを確認して選ぶと良いでしょう。
■レンタルオフィスで起業するメリット

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レンタルオフィスでの起業は、従来の賃貸オフィスに比べて初期費用を大幅に抑えられるのが大きなメリットです。敷金や内装工事費、設備購入費が少額で済むため、資金計画に余裕が生まれます。
また、月額料金に光熱費や清掃費用などの維持管理費が含まれることが多く、ランニングコストを明確化し、管理の手間を軽減できます。
事業の成長や社員数の変化にも柔軟に対応でき、人員の増減に応じて大きな引っ越しをせずにスペースを変更可能です。さらに、好アクセスの立地や都心の一等地の住所を利用できるため、利便性や信頼性を高める効果も期待できます。
●設備投資や初期費用を安く抑えやすい
レンタルオフィスで起業すると、従来型の賃貸オフィスに比べて、初期費用を抑えやすくなります。従来は入居の前に敷金などがかかり、まとまった費用が必要でした。法人契約では、敷金だけで月額賃料の6〜12ヵ月分が必要となることも多く、例えば月額賃料が30万円の物件ならば180万〜360万円ほどかかることが一般的でした。
一方多くのレンタルオフィスでは、初期費用が従来型賃貸オフィスほど多くかかりません。保証金や契約事務手数料など、月額賃料の1〜3ヵ月分で済むケースが一般的です。
また、従来型賃貸オフィスでは内装工事費も必要になります。机・椅子などのオフィス家具、プリンター・シュレッダーなどのOA機器の購入費用もかかるでしょう。しかし、レンタルオフィスには先述の通りビジネスに最低限必要な設備が一通り整っているため、オフィス家具は揃える必要がありますが、工事費や什器費のコストを抑えられることが多いです。
さらに、レンタルオフィスには会議室や応接スペースなども備えているタイプも多く、最近は社員が気分転換できるリフレッシュスペースを設けるレンタルオフィスも増えています。
●オフィス維持のランニングコストや人的工数が軽減される
レンタルオフィスでは、原則として維持管理は施設側で行うため、初期コストだけでなくランニングコストも抑えられます。
例えば、レンタルオフィスでは清掃の手間もかからないケースが大半です。従来型賃貸オフィスでは社員が清掃したりゴミ出しをしたりするところもありますが、多くのレンタルオフィスでは施設側が清掃やゴミの回収などを行ってくれます。これらの清掃費も、月額賃料に含まれているケースがほとんどです。さらには、有人受付による来客対応や郵便受取対応、不在時の宅配物対応などのサービスを提供している施設も少なくありません。
また、従来型賃貸オフィスでは毎月変動する電気・水道といった光熱費なども自社負担ですが、レンタルオフィスではこれらの光熱費なども、月額賃料に含まれているケースがほとんどです。
●社員数の変化に柔軟に対応できる
事業の計画変更や社員数の変化などに柔軟な対応ができるのも、レンタルオフィスのメリットです。起業は1~3名程度の少人数で始めることも多いですが、その後、事業が軌道に乗ってきた際はスタッフを増員する必要もあるでしょう。レンタルオフィスにはさまざまな人数に対応した広さの個室を用意している施設が多く、社員数の増加にフレキシブルな対応が可能です。
また、共有スペースを活用することで、より細やかな人数の変化にも柔軟に対応できるでしょう。例えば、繁忙期で人数が必要なときだけ、集めたスタッフに共有スペースで作業してもらうなどの対応もできます。
スタッフの数を最大に見積もってスペースを確保してしまうと、人が少ない時期に無駄なスペースが生まれてしまいがちです。しかし、レンタルオフィスでは固定費を増やさずに人数の増減に対応することも可能です。
●立地の知名度・アクセスの良さを活用できる
地域ブランド力の高い場所にあるレンタルオフィスを選ぶと、立地のブランド力を利用できます。都心やビジネス街の一等地では、賃貸オフィスの月額賃料は高めです。レンタルオフィスなら、同じ立地でも最小限の面積を賃貸できることにより比較的安い月額賃料で、都心やビジネス街の一等地にオフィスを構えられるでしょう。
地域ブランド力の高い場所にあるレンタルオフィスを借りて、名刺や公式サイトに記載する住所とすると、住所の知名度を利用して、顧客や取引先からの社会的信用度を高める効果も期待できます。
また、駅近などのアクセス面でも好立地なレンタルオフィスも多く、営業などの外出が多い業種の場合はとくにおすすめです。
■レンタルオフィスで起業する注意点
レンタルオフィスの主な注意点として、セキュリティへの懸念が挙げられます。特にパーティションで仕切られただけの個室だった場合は、音漏れや覗き見などのリスクが高いといえます。
また、内装は施設側で決められていることが多く、企業のコンセプトに合わせた自由な変更やカスタマイズが難しい点もデメリットです。
そのため、契約前に必ず内見を行い、自身の希望と照らし合わせながら、プライバシー保護のレベルや許容できる内装・レイアウトであるかをしっかりと確認する必要があります。
●セキュリティが不安な場合がある
レンタルオフィスを選ぶ際は、セキュリティレベルのチェックが大切です。セキュリティが脆弱なオフィスを選んでしまうと、起業しても機密情報の漏えい・ウイルスへの感染などのトラブルに見舞われ、被害や影響が取引先や顧客などの関係者に波及した場合、いきなり大きなダメージをこうむる可能性があります。
レンタルオフィスの共用スペースで利用する無線LANやWi-Fiルーターは、関係者以外のデバイスから接続されないよう、推測されにくいパスワードの設定がある施設を選びましょう。また、個室では共用の無線LANでなく、自社でネットワークを手配する方が安全性は高くなります。
またレンタルオフィスは基本的に個室ですが、中にはパーティションで仕切られているだけの施設もあります。そうした施設では、デスクやスクリーンの情報を他人に見られてしまう可能性があり、情報が漏れてしまわないように注意が必要です。
その他、不審者の出入りを防ぐには有人受付がある施設や、生体認証など入室管理システムが整っている施設を選ぶと安心できるでしょう。
●内装を自由に選びにくい
レンタルオフィスの内装は、基本的に従来型の賃貸オフィスほど自由に変更できません。自社のイメージや事業のコンセプトと合った内装に変えたいと考えても、変更できないケースがほとんどです。
内装にこだわりたい場合は、内覧して思い描くイメージの近いレンタルオフィスを選ぶとよいでしょう。また、レンタルオフィスには、家具の持ち込みが可能なタイプもあります。家具が持ち込めるタイプのレンタルオフィスなら、自分好みのレイアウトにすることも可能です。
■レンタルオフィスで起業する流れ

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レンタルオフィスで起業する際は、まず事業に必要な資金計画を立て、公的融資などを利用した資金調達を行います。その後、会社の所在地を確定させるため、立地、料金、サービス内容などの条件を明確にして最適なレンタルオフィスを探します。
候補を絞り込んだら、必ず内覧で設備や周辺環境を自分の目で確認し、契約手続きを進めます。
最後に、契約が完了して所在地が確定したら、個人事業主であれば開業届、法人であれば法人設立届出書を税務署へ提出し、正式に事業を開始します。
①資金計画を立てて資金調達をする
創業前に必ず必要となるものが資金計画です。資金計画とは、事業に必要な資金をどこで調達して、調達したお金をどう運用していくのかをまとめた計画のことです。
また、資金計画のなかでも、資金の調達方法は大きな課題です。公的融資・銀行融資・クラウドファンディング・ベンチャーキャピタルからの支援など、さまざまな方法があります。
資金調達をスムーズなものにするためにも、レンタルオフィスの活用で初期費用に余裕のある計画を立ててみてください。
②レンタルオフィスを探す
次に、自分たちに合ったレンタルオフィス物件を探しましょう。起業する際は「登記申請書」「定款」「印鑑届出書」など、さまざまな書類を提出する必要があります。これらの書類を作成するには、会社の所在地が確定していなければなりません。
ほとんどのレンタルオフィスで、その住所を法人登記の所在地や、名刺・ウェブサイトに記載する事業所の住所として使用することが認められています。ただし、一部の施設や業種(士業など)では制限がつく場合があるため、契約前に必ず運営会社に確認しておきましょう。
ほかにも、立地や月額料金、サービス内容など、希望の条件をすべて明確にした上で、情報を収集し、比較検討して候補をいくつかピックアップしてください。
③内覧に行って契約する
レンタルオフィスの候補を絞り込んだら、見学予約をした上で内覧に行きましょう。内覧では実際の設備や内装を自分の目で見て確かめることができます。最寄り駅からの距離や周囲の環境も自分の目や足で確認しておきたいところです。
ピックアップした物件を内覧していき、条件に最も合ったレンタルオフィスに申し込んでください。
④開業届・法人設立届出書を提出する
契約が成立したら、そこが会社の所在地です。個人事業主として起業するなら開業届に本店所在地を記入して税務署に提出しましょう。法人として会社を設立する際は、開業届ではなく法人設立届出書を税務署へ提出します。
ただし、宅建業や士業など特定の許認可が必要な業種では、法令で定められた「事務所設置基準」を満たせない場合に、その住所での許可が下りないことがあります。契約前には、必ず運営会社と関連法規の両方を確認しておきましょう。
■レンタルオフィスで起業する際のよくある質問
最後にレンタルオフィスで起業する際のよくある質問をまとめておきましょう。
●レンタルオフィスで開業するにはどんな準備が必要ですか?
まず、事業に必要な「資金調達(資金計画の策定)」を完了させます。次に、立地や料金、サービス内容などの条件を明確にして最適なオフィスを探し、必ず内覧をして契約手続きを行います。最後に、契約した住所を所在地として開業届または法人設立届出書を税務署に提出します。
●レンタルオフィスが向いている人は?
レンタルオフィスは初期費用を抑えて起業したい人に向いています。一人社長や少人数で起業する場合におすすめです。また個人事業主でも契約できるケースがほとんどのため、現在個人事業主として起業を予定していながら、近い将来には法人を立ち上げたいという人にも向いているでしょう。
■まとめ
レンタルオフィスは従来の賃貸オフィスと比べて初期費用を抑えられるだけでなく、オフィスの維持管理がしやすく、人数の変更にもフレキシブルに対応できることが多いです。セキュリティ面や提供しているサービスなども考慮して決めるとよいでしょう。
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https://pixta.jp/
作成:野村不動産株式会社
